老化現象は口の中にも 壮年期

悲しいことに、どんな人でも外見と同様、口の中も老化していきます。歯肉が老化すると抵抗力が弱くなり、口内細菌に侵されやすくなり、歯周病などが悪化してしまいます。歯周病が悪化すると歯周ポケットが深くなり、歯肉が退行してしまいます。歯肉が退行し縮まることにより、歯の根が露出してしまいます。この部分は本来歯肉に埋まっているはずのものなので、象牙質がむき出しになってしまい、とても虫歯になりやすいのです。特に注意が必要な部分です。それ以上歯周病が進行しないように、また歯の根が虫歯にならないように、丁寧にケアすることが大切です。歯間ブラシなどを使って、歯肉を傷つけないようにしながら綺麗に磨きましょう。

歯周病になりやすい/悪化させる要因

  • 喫煙 (間接喫煙者でもリスクがあります)
  • 妊娠やホルモンバランスの変化
  • 精神的なストレス
  • 食生活
  • 強い歯ぎしりやかみ締め
  • 噛み癖

虫歯や歯周病は不充分な歯磨きや、不規則な食生活によって起こる生活習慣病です。これまでに充分な口内ケアを怠っていた方、間違った知識の元に生活されていた方は、40代から50代以降、歯肉の退行や歯周病の悪化により、歯を失う率が高くなってしまいます。たとえ1本の歯でも、抜けたままに放置しておくと、全体の噛み合わせが狂ったり、食生活に影響してほかの病気の原因にもなりかねません。また、恐ろしいことに周囲の健康な歯にまで影響を及ぼします。

まず、抜けてしまった歯のスペースに、周囲の歯が傾き始めます。上の歯も噛み合うものが無くなって、下に向かって落ちてきます。ここは当然食べかすもつまりやすくなりますし、周囲の歯の骨も影響を受け、健康な歯までグラグラと動くようになってしまいます。歯医者さんと相談して、必ず必要な処置を行ってください。

歯周病は歯を支える骨が解けてしまう病気です。残念ながら、あまり自覚症状がありません。気づいた時にはもう重症ということが多く、手の施しようが無ければ直ぐに抜かれてしまいます。早期発見していれば、悪化を防いで自分の歯を維持できます。定期的な検診を受け、歯の喪失を未然に防いでください。