日本人ほど匂いに敏感な国民はいないのではないかと思うほど、日本には様々な消臭グッズが溢れています。特に、匂いの上に更に強い香り(香料)を振りまいてもとの匂いを隠すものだけでなく、特定の匂い自体をシャットアウトする消臭ものは、どの家庭にも常備(冷蔵庫の中や靴箱の中等)されているのではないでしょうか。ただ、残念なことに、全ての匂いを完全に無臭にすることが出来る物は今の所発明されてはいないようです。
気になる匂いのうちでも最も不快なものに「口臭」(Halitosis)があるのではと思います。
自分で自分の匂いを感じ取れない分、尚更口臭を気にする方は多いでしょう。
食後に必ず歯を磨いたり、ガムを噛んだり、口臭/体臭用のサプリメントをとったり。
残念なことではありますが、口臭に関してはその匂いの原因を取り除かなければ決して無臭になることは出来ません。
そもそも口臭の原因とは何でしょうか。
- 虫歯、歯周病、口の中の食べ残し
- ドライマウス
- 体の病気からくるもの(胃腸系、耳鼻系)
- 食べ物(にんにく、玉ねぎ、魚、、、)
- コーヒー、タバコやアルコール等
その原因は色々ありますが、その7割以上は口の中にある菌が産出する揮発性ガスといわれています。通常口の中は唾液による自浄作用がありますが、様々な原因(睡眠不足、ストレス、口呼吸など)で唾液の分泌が抑えられると、細菌が増殖します。そして舌の表面に臭いの元、「舌苔」がつくられます。この「舌苔」とは、元々口の中にある細菌と唾液、食べかすなどが複雑にからみあって、舌の上のぼこぼこした部分、舌乳頭に沈殿して出来ます。この「舌苔」を取り除く手段として、「舌ブラシ」「舌ベラ」などというものが発売されています。お使いの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ただし、磨きすぎても逆効果なこともあります。この舌乳頭はとても繊細で、乱暴に磨くと剥げ落ちてしまうことがあります。この剥げ落ちた舌乳頭の破片もまた、口臭の原因になります。何事も「過ぎたるは及ばざるが如し」 適した使い方を心がけましょう。
市販のリンスなども一時的な効果はあります。
口臭が気になるなら、まずは自分、又は歯医者さんで原因をチェックしてみましょう。
- 磨き残し無く、歯磨きが出来ているか
- 虫歯はないか
- 歯石はたまっていないか
- 歯周病ではないか
- 義歯や入れ歯の手入れは出来ているか
- 何か病気は無いか
- タバコもしくはアルコールを接収していないか
- ストレスは無いか
- 臭いのきつい食べ物(にんにく、にら等)を食べていないか
- 食事の間隔が開きすぎてはいないか
- ダイエット中ではないか
- 口呼吸、常に口を空けてはいないか
以上の点に一つでも思い当たる節があれば、まずはその原因を見つめ直してみましょう。
口臭を無くする事は不可能ですが、臭いをかなり軽減でき、自分も周りも気にならない位になることは可能です。